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潰瘍性大腸炎外来

潰瘍性大腸炎は、長く付き合っていく必要のある慢性の腸の病気です。血便、下痢、腹痛が主な症状で、寛解と増悪を繰り返す(よくなったり悪くなったりを繰り返す)、大腸に限局した原因不明の炎症性疾患です。

根治的な治療法はまだありませんが、適切な内科的治療を継続することで、大腸を切除することが避けることができるようになってきています。

当院では、これまでの診療経験を活かし、定期的な内視鏡検査や血液検査、治療薬の調整を通じて、できるだけ症状のない状態(寛解)を保てるようサポートします。この治療は時に高額になることもあり、必要に応じて難病医療費助成制度を利用するための申請を行える難病指定医を有しています。
また、東広島医療センターと連携し、できるだけ患者さんの負担の少ない医療を提供できればと考えています。

原因のわからない下痢が続く、そこに血が混じっている、おなかが痛い、といった症状がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

潰瘍性大腸炎の治療について

潰瘍性大腸炎の治療の目的は、

  • 症状をおさえて生活を楽にする(寛解導入)
  • 病気を落ち着いた状態に保つ(寛解維持)
  • 将来の合併症(大腸がんなど)を予防する

ことです。

1. 軽い症状のときの治療

5-ASA(メサラジン)という飲み薬や坐薬 が基本になります。
病気の範囲が直腸や左側だけの場合は、注腸薬や坐薬を組み合わせると効果的です。
この薬は炎症を抑える作用があり、再発予防にも使われます。

2. 症状が強いときの治療

ステロイド(副腎皮質ホルモン) が使われます。炎症を強力に抑える効果がありますが、長く使うと副作用(骨粗しょう症・糖尿病・感染リスクなど)が出るため、短期間にとどめます。
飲み薬や点滴で使い、症状が落ち着いたら徐々に減らします。

3. 繰り返す場合や、強い症状が続く場合

近年は、従来の薬で効果が不十分なときに使える新しい治療薬が増えています。

免疫を調整する薬(アザチオプリン、タクロリムスなど)

 再発をくり返す人や、ステロイドが減らせない人に使われます。

生物学的製剤(抗TNF抗体など)

 注射や点滴の薬で、炎症を起こす物質をピンポイントで抑えます。インフリキシマブ、アダリムマブなどがあります。

分子標的薬(JAK阻害薬や新しい内服薬)

 飲み薬タイプもあり、患者さんの選択肢が広がっています。

腸に効きやすい薬(ベドリズマブ、カログラストメチル)

 体全体への影響を少なく、腸に作用するタイプの薬です。

これらの薬を使うことで、以前よりも多くの患者さんが症状をコントロールできるようになっています。

4. 重症のとき(入院が必要な場合)

水のような下痢や血便が止まらず、発熱や貧血が強いときは入院治療が必要になります。
点滴で強力なステロイドを投与し、改善しない場合は生物学的製剤や免疫抑制薬を用います。
どうしても薬でコントロールできない場合は、外科手術(大腸を切除する手術)を検討します。

5. 治療後の管理(寛解維持)

症状が落ち着いても、薬は続けることが大切です。
「内視鏡で炎症が治まっているか(粘膜治癒)」を目標にします。炎症が残っていると再発しやすく、また大腸癌ができる可能性も高くなるためです。
定期的に血液検査や大腸カメラでチェックし、再発の予防を行います。

6. 生活の工夫と予防

  • 規則正しい生活を送り、ストレスをためすぎないこと
  • 栄養バランスの良い食事(脂っこいものや刺激物は控えめに)
  • 症状が安定しているときも、定期的に受診して状態を確認すること

最近は特にすごい勢いで薬剤が開発されており、症状が強くても内服で外来加療が可能になってきています。できるだけ患者さんの状態に合わせた薬剤選択をできるよう、今後も情報収集を行ってまいります。

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